たくさんの枝が切られたショックで1度は諦めた宝善寺。でも、よくよく考えてみれば、形をしっかり掴みたくて一生懸命枝の隙間から覗いていた幹が、今は全部見えるわけで、こんなチャンスはありません。画面のほとんどが木の幹という作品になりそうですが、充分に面白い迫力のある形、これは主役になります。
4月のよく晴れた日、また宝善寺に行ってみました。今まで見えなかった幹の形、どの方向から見ても最高!これは絶対に描きたいです。気に入った3方向から写真を撮って帰り、構図を考えます。



どの方向から見ても迫力があり、面白い木の形、大きなねじれやうろ、どんな絵になるか、とりあえず写真を見ながら1枚描いてみようと思いました。が、所詮は写真です。四方八方に枝を拡げていく木の形、全然つかめません。同じ枝でも見る角度が違うと全く別の枝に見えるので、3枚の写真を見比べながら「この枝とこの枝は同じ?」と判別できても、木の全容がわからない。仕方がないので、また、見に行きます。木の周りをぐるぐる回って、描いた図が下の通り、大きな枝だけでもどこで分かれてどの方向に伸びているのか確認しないとお手上げでした。

家に戻って、写真を見ながら、また描いてみます。実物を見てきた後なので、今度は平面的な写真の中にも空間を感じることができ、形はほぼ取れました。。現場でイーゼルを立てて描いている方達には、本当に申し訳ないのですが、私は基本的に写真を見ながらある程度まで下絵を描き、写真ではわからない所をスケッチしに行くというという描き方です。巨木の形は複雑過ぎて、現場で0から描き上げる描写力は私にはありません。とりあえず、30×30(㎝)の大きさで着彩までやってみました。今ひとつの感じですが、大きいサイズではもっと幹を強調して描こうと思います。

小さい下絵を20号の大きさに拡大して、細かいところを描き込みます。小さければ何となくごまかしてしまう所もきちんと描きたいので、もう1度見に行きました。ところが、前回と印象が違います。1ヶ月ほどの間にたくさんの小さな枝が伸び、若い柔らかな葉っぱがそよそよと風にゆれている・・。もちろん幹や枝が隠れはじめています。木の生命力をまざまざと感じながら、とにかく形をしっかり掴みたい一心で描いてみますが、私の描写力ではねじれのある複雑な木の表面まで描ききれず・・。結局、文字による描き込みばかりのスケッチになりました。
迷ったら、また見に行くしかないのですが、幹が葉っぱに隠される日も近いです。他の角度からの作品も描きたいので、スケッチと下絵づくりを急ぎます。


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