自分では「手抜き」だと思っていたのに、なぜか好評だった今年の市展作品。これからは「描きたいもの」をしっかり描くために、あえて他はさらっと描こうと思いました。でも、その「さらっと」が意外と難しいです。さらに、中心となる「描きたいもの」を探すのが難航しています。この1ヶ月、描きたい方向性は決まったものの、堂々巡り、一喜一憂、試行錯誤の毎日です。
いろいろな形を自由に配置してみたい
ただ、風景を切り取るのではなく、画面の中に好きな色や形を自由に配置するのは難しいけれども楽しいです。(→チャレンジあるのみ その14)ただ、私の場合はそれを作品として仕上げる技量はないので、ある程度は描けるようになった「木」を主役にして背景を自由につくりたいと思っています。
一昨年の春、近くの自然公園を歩き回ってみつけた切り株を写真から描いてみました。ぽかぽか暖かくて、周りにいろいろな花が咲き始めた、そんな春の雰囲気を背景につくりたいと思いました。

しかし、ここまで描いてわからなくなります。花の入れ方が全く浮かびません。「何を入れたら良いか。」と人に聞き、「チョウチョ」というアイディアをもらったので、それなら背景に飛ばせるような気がしました。でも、どんな大きさでどの位置に入れるかも難しいです。



紙を切って置いてみました。頭の中で考えるよりは、いろいろ試したものが視覚で確認できるのでイメージはまとまります。そして、位置が決まったところで、どんな描き方をするかでまた迷います。きちんと下描きをして水彩絵の具かアクリル絵の具でリアルなチョウチョを描くなら失敗はありません。でも、「私はさらっとした背景を描く練習をしているんだよね。」と妙な向上心が出て来てしまい・・。結局うまくできませんでした。チョウチョの形はゆがんでいるし、背景に使った色でたらし込みをしたのではっきりとは見えません。できないことへの挑戦に価値があったと諦めます。

近景をぼかせるか
空に向かって、または遠くの風景をさらっとぼかしていくのは、描き慣れて来ました。ただ、私は地面に力強く根を張った巨木を描くのが好きなので、いつも近景の地面に苦労しています。
先日、君津市の賀恵渕の椎の木を見に行く途中でみつけたある寺の入り口です。斜面をがっちり掴むように根を張った感じが面白いと思いました。その根が主役なので遠くはさらっと描きます。しかし、画面右下が困ります。地面の凹凸までしつかり描き込めば絵としては遠近感が出るのですが、主役はかすみます。
土の色をたらし込んでみました。どうにも違和感があるので、あれこれいじって結局、色をとりました。

描きやすいものばかり描いていても、できることは増えません。でも、練習だと割り切っていても、思い通りに仕上がっていかないのは楽しくはありません。やっぱり、わくわくする好きなものを描きたくなりました。枝が伐採されたショックで何もせずに帰ってきた宝善寺が気になります。茂った葉の隙間から一生懸命覗いて描いていた幹が全部見えているということは、それを今、描いておくべきなんじゃないだろうか?もう1度行ってみます。


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