小中学生の作品を見て・・

とものつぶやき

 晴天続きで我が家のリビングも明るく、絵を描くのも細かな工作準備をするのも順調に進みます。ただ、根を詰めると疲れもたまってくるので、気分転換をかねて千葉市美術館で開催されている千葉市総合展覧会(市内の小中学生の作品)を見に行って来ました。特別支援学校も含めて全体では2000点以上の作品があるそうですが、学校ごとに考えればどの教科も数点ずつ、各校の代表として出品された作品は力作ぞろいです。
 ただ、私自身もかっては作品制作を指導する立場でしたし、現在は子どもから高齢者までいろいろな方に作品を作ってもらっているので、単純に「すごいな。頑張ったな。」ではなく、ちょっとねじ曲がった感想をまとめておきたいと思います。まずは、親の立場として・・。 

 

 

娘の思い出 その1

 娘は2歳くらいから絵を描くのは大好きでしたが、はさみが使える3歳以降は工作にもはまりました。その頃、様々な職業の人達が腕前を競う「テレビチャンピオン」という番組がありましたが、その中の「ペーパークラフト王選手権」の録画をくり返し見ては、紙を切り刻む毎日。紙の使い方次第でいろいろな形ができるということは小さいなりに理解したらしく、切ったり、丸めたり、貼り付けたり、かなり複雑な形もつくるようになりました。しかし、困ったことにつくるものはどんどん大型になり、数も増えます。忙しくて掃除も行き届かない部屋の隅に、娘の作品が山積み。「捨てて良いよね!」「やだ!」の応酬をくり返し、タイミングを見てはゴミ箱行き。写真に残して整理しておくという発想がなかったことを後悔しています。
 立体作品の保管は本当に難しいです。今日、展示されていた作品も大きいものがたくさんありましたが、大事にとっておいてもらえるのでしょうか。

娘の思い出 その2

 小学校1年生の時に作った工作が、総合展に出品されました。動物の形を取り入れた箱を作るという題材で、娘はくちばしのついた顔や翼を箱につけて「強そうなワシの箱」に仕上げたそうです。ところが、娘を連れて美術館に見に行くと、作品に何本ものススキがつけられていて、何と作品を説明する短評には「フクロウ」と書かれていました。作品が割と小さめだったため、見栄えすることをねらってススキをつけたのでしょう。でも、作者本人が「ワシ」と言っているのに「フクロウ」はまずいです。せっかく楽しみに見に行ったのに、受付にいた知り合いの先生に「うまくできたね。フクロウなんだね。」と言われては泣き、その後見に行った主人に「あれどう見てもフクロウだろう。」と言われ、更に大泣き。作品は、作者の思いが最優先!

娘の思い出 その3

 小学校5年生の時にも、平面作品を出品してもらえることになりました。この作品は何と授業で作ったものではありません。ある金曜日、八つ切りの画用紙に仕上げられた作品と四つ切りの画用紙を持ち帰り、「総合展に出すから、こっちの紙に作り直すんだって。」なるほど、授業では2分の1の大きさでみんなが作り、その作品で出品者を選び、その児童のみ2倍の大きさで作り直す・・。成績は授業でつけるのだろうし、全員が大きな作品を作るのは時間もスペースも無理があるのだろうとは思いました。娘は、家の中をガサガサ探しては使えそうな材料を調達しながら、部屋中に道具や材料を広げ、土曜日曜の2日間をたっぷり使い、心ゆくまで丁寧に仕上げました。教室の授業でこんな作品できるわけがありません。

 少し前には、小学生の平面作品もいろいろな材料を貼り付けた立体的なものが多かったのですが、それは少なくなりました。それでも、かなり手の込んだものもありますし、立体作品も大きなものが多いです。これ、1回の授業で終わるのでしょうか?終わらなかった時、クラス全員の作りかけの作品はどうやって保管するのでしょう?

図工、美術の授業

 授業で作品を作らせながら、親としても子どもの作品を見てきたので、何となく舞台裏を覗いているような感じです。学校の代表として出品されるわけだし、選ばれた子は少しでも良いものを作ろうと頑張ると思います。作品の中に残る児童や生徒の努力は否定しませんが、それが授業の成果と考えるのは疑問が残ります。授業とは切り離して、「上手な子がいるなあ。」「とても頑張っているなあ。」と、楽しむのが良いのかもしれません。
 私自身が中学校勤務だったこともありますが、中学生の作品を見るときも作品の完成度よりも、題材の工夫や指導方法の方が興味があります。図工、美術の授業数がどんどん減っている中で、何を扱い、どんな経験をさせ、どんな力をつけるべきなのか、考えている先生はたくさんいると思います。将来、時間ができた時、「絵でも描こうかな。何か作ってみようかな。」という気持ちにつなげるために、得意な子どもだけでなく、みんなが楽しめる授業が良い。クレヨンを握ったばかりの幼児から90歳を超える高齢者まで、誰でも楽しめるのが「ものづくり」、義務教育9年間の授業での経験は一生ものです。

 続きが長くなりそうで、ここで切ります。中学生しか見ていなかった在職時に比べていろいろ思うことも出て来たので、後日まとめます。

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