今年の県展は無事に出品できました。なかなか思うようにはいかないところもありましたが、賞もいたたけました。「民家の庭に立ち、何百年もの間、子ども達を見守ってきた優しい木」です。木の存在そのものが素敵なテーマにつながり、色調と子どもの入れ方には苦戦しましたが、描いていても楽しかったのです。これ以上のモデルさんはありません。
来年の作品が、全くの白紙です。ここまで、人物の練習をしながらいろいろ試したり、木を探したりしていますが、どうしてもまとまりません。木と子どもを同じ空間に強引に組み合わせても不自然な感じになってしまうのなら、いっそのこと構想画として配置も大胆に変えてみるのはどうかと考えました。頻繁に見に行ける距離にモデルさんがみつからない以上、ただ風景をそのまま描いていたら行き詰まります。
ところが、ところが・・。巨木の配置なんて大胆に変えられません。葉っぱとか木の実とかなら、どこにどんな大きさでもバランスを考えて置いていけそうですが、どっしりした太い幹は傾きを変えるのがやっとです。そのまま、子どもまで描いてしまうとただの「ゆがんだ風景」にしかならないので、幹の下の方までは描きませんでした。画面の中でその部分をどうするかが課題です。
ぐるぐるの感じ
目の前にはどっしりの太い幹、見上げると頭上にも太い枝がどんどん拡がっていく。私は巨木の下に立って見上げていると、自分の前方、上方、更に後ろの区別がつかないぐるぐるっとした感じになることがあります。幹や枝先も途中でぼかし、ぐるぐるのラインも入れてみましたが、イメージが漠然としすぎていて、これ以上はどうにもなりません。

木のトンネル
「となりのトトロ」を楽しめるようになったら、「木のトンネル」やドングリも好きになると思います。キラキラの楽しい感じに描いてみようと思いました。透明水彩で明るく遠景を描いた後、巨木はアクリルガッシュでがっしりと描いていきます。色を迷いましたが、「ピンク系の茶色」に明るくまとめていきました。アクリルガッシュを塗り重ねて、それなりに立体感も出てしまうと幹が消えていく画面右下の処理は更に難しいです。椎の実を目立つように配置して幹を消しました。
子どもは金魚の時に描いた顔の下描きが残っていたのでそのまま使いましたが、ここもアクリルガッシュで描いてみました。描いたことがなかったのでやってみることに価値があると・・。何となくは似てくるのですがかわいくありません!色がはっきり出過ぎてしまい、透明水彩で描いたような柔らかい感じはどうしても出せませんでした。

試行錯誤してまとめましたが、とても50号が描けそうもありません。やはり、巨木の配置を動かすのは限界があるし、配置を自由にできるからこそ必要な「描きたいテーマ」が弱すぎるのだと思います。「難しい!」を痛感してチャレンジ終了、雨続きでなかなか仕上げられなかったので、すでに10月です。


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