先日、孫を預かる機会がありました。もうすぐ2歳、家の中だけで遊ばせておくのは難しく、まずは近所の公園に出かけます。公園内を動き回るかわいい様子を絵にしたい気持ちはありますが、じっとしているわけもなく、結局は一瞬の表情や動きをとらえた写真に頼ることになります。
ただ、その写真がそのまま絵にはなりません。孫の表情や動作をねらって撮っているので周囲に気を配る余裕はなく、邪魔な物が写っていたり、背景がゴチャゴチャしていたり・・。描きたい感じに仕上げるには、かなり構図の工夫が必要です。
あじさいをチョン
誰かがお花はそっと触るということを教えたのでしょうか、あじさいを指の先でチョンとつついているのが、とにかくかわいい!背景には自動販売機を含めた公園のいろいろが写っていましたが、そんなものはカットです。たまたまカメラの前に入ってしまったのか、あじさいの大きな葉っぱが写っていて、ひざから下をほぼ隠していました。見える部分から予想して何とか足を描き一番近景に他の写真のあじさいを描きました。多分、大きさはこれくらい。

ありんこ、いたあ!
そのうちに地面のありんこをみつけてしまい、もうあじさいはそっちのけ。だんごむしまで出て来たのでもう視線は釘付け。じっとしているので写真は落ち着いて撮れましたが、あじさいのない場所だったので、背景のゴチャゴチャをカットしたらほとんど地面だけでつまらない。不自然にならないようあじさいを入れてみたのがこの形。孫もあじさいも地面の上に立っている(生えている)ものなので、遠近感を考えて自然な大きさにするのは難しいです。

何をみつけた?
何かおもしろいものをみつけたらしいのですが、私にはわかりませんでした。おまけに撮った写真は腕からお腹にかけてあじさいで隠れていました。上に伸びていく感じを強調したいので、あじさいは少し下にずらし、上半身はまた予想しながら描きました。木が茂っている場所で背景は緑一色。陽光を受けて光る白いあじさいがとてもきれいだったのですが、下にずらした分、少し光は落とすことになりました。物の位置を変えれば、当然光の当たり方も変わります。難しいです。

絵作りの難しさ
絵は自分の描きたいように描けるから楽しいのだと思います。例え、風景の写生だとしても見えるものをすべて描く必要はありません。絵の中にほしいものは残し、いらないものは描かなければよいのです。ただ、あったものをなくせばその部分の処理の仕方は考えなければなりません。今回は梅雨の晴れ間を思わせる水色やレモン色でふわっとぼかしてしまいました。
なかったものを入れるのは、更に難しいです。光の当たり方やその位置に見えるはずの大きさをまちがうと不自然な感じが出てしまいます。かなり気をつけたつもりですが、自信はありません。
思えば、去年久しぶりに描いた人物は、気軽に描いて背景も適当でした。(→久しぶりの人物! 練習から)その後もその日の気分でテキトーに描いた作品はこんな感じです。

画面を平面的にとらえて、入れたい場所に入れたい形を入れていく・・。これはまだ簡単です。
その後、大きな木の下に遊ぶ孫を描いた時、(→50号が完成しました 3)これは大変でした。孫の写真は家の中で何かをのぞき込んでいるものです。それを複雑に根を張った地面に描くと、後ろにひっくり返りそうな不安定な感じしかありません。姿勢が前かがみになるよう下描きを描き直し、根の伸びる方向も修正して地面の傾斜も少し緩くして、何とかまとめたという経緯があります。

どっしりとした大きな木とかわいい孫。一緒に描きたいという願望はあるものの全然イメージや構図がまとまりません。もう少し大きくなれば、描きたい木のそばに連れて行き、本人の思うままに動いてもらって、良い構図を考えて・・。それでもきっと簡単にはいきません。
とにかく、練習あるのみ。孫の「かわいい瞬間」を撮ったものを、あれこれ考えて絵にしてみます。


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