干支のはり絵(辰年)

季節の作品

 動物の型紙を使った「干支のお正月飾り」は2012年の辰年からスタートしたので、今回から2週目に入ります。(→季節の作品・干支の貼り絵一覧)作る人それぞれが、自分のイメージで自由に絵作りができるよう、「動物の体をいくつかの型紙に分けて、組み合わせながらポーズを作る。」という方法にこだわり、複雑なたつの頭や体をこねくり回しているうちに行き着いた形です。(→動物型紙・型紙集とその使い方1)実際にいろいろなたつを作ってみます。 

 動画の中でも使った2012年の作品です。

 すでに型紙もあるし、準備は急がなくても良いかと先送りにしていたのですが、いざ見本を作ろうしたところ、やはり12年の歳月は長いです。様々な問題点が出て来て、それをクリアしなければなりません。また、私自身も同じことを繰り返すよりも多少は進化形を目指したいです。以下、2024年バージョン完成までの道のりです。

①4年前の子年からちょっと手をかけた豪華な台紙にしてしまいました。結構期待されている感じがあるので、これはもうはずせません。私が準備を頑張れば良いことです。

②物の値段がどんどん上がる中で頑張っている100円ショップ。コストを下げるには当たり前のことだと思いますが、文具の品揃えは少なくなりました。もともと、「こんなものをいったい私の他に誰が使うの?」とわくわくするような面白い紙類も売っていましたから仕方のないことです。前回、たつに使ったオリーブ系の深い緑も台紙に使った淡いクリーム色の色画用紙もすでにありません。これは早い段階で気づいたので、ホームセンターを探し回り確保しました。でも、手に入りにくいものを使って、たつの色にこだわる必要もないかも知れませんね。
 また、お腹の白っぽさや雲を表現するのに使った消しゴムスタンプ、さすがに10年以上もたつとスタンプインクの中には使えないものも出て来ました。この品揃えも減っていて100円ショップでは補充できません。年賀状だってパソコンでできたり、そもそも出さない人だって増えましたからね。その上、コロナ禍をはさみ、工作作りも材料や道具の共有が難しい時期があったので、それ(共有)ができるイメージがありません。それぞれに消しゴムスタンプとインクを準備するのはさすがに難しいので、今回は他の方法で雲を作ります。
 どんなもので雲を作ったら面白い作品になるでしょう?お正月作品によく使っている和風の千代紙や包装紙、更にくしゃくしゃに丸めて立体的にするのはどうかと、障子紙からティッシュペーパーまで試してみました。お花紙や100円ショップのラッピング材料でも合うものがみつかったので、これらを使ってみたいと思います。
 たつのお腹も他の方法を考えます。色鉛筆で描いてみましたが、スタンプインクほどは色がのりません。お腹の白がなくても良いのではないか、お腹を見せていないことにしようと考えたら、背中のギザギザがほしくなりました。これを解決したのが円形のカラーシール。私は魚のうろこなどに使うために切って半円形にして使うことがあるのですが、これをつなげてみました。小さいものをつなげると背中のカーブにも対応できます。

 雲の材料           

   

 円形シール(シートごと切ります)

 

③切りやすい形を目指して作った型紙なのに、たつの手と足だけは例外です。特に子たつの手足は私が切ってもてこずります。高齢者や子どもでは無理だと思い、前回は私が切っておきました。でも、せっかく「切りやすい形」にこだわっているので、何とか方法はないものかといろいろ試してみましたが、こちらの解決策はみつかりませんでした。子たつは手足が小さいからかわいいのだという結論です。壁面飾りなどで大きく作るなら多少複雑でも大丈夫なのですが、個人の作品はA4くらいのサイズで作っているので、爪のギザギザなど本当に難しいです。先に爪の部分を切ってから残りの形を切るという手順で切っていきます。

 
 12年前は見本どおりに作る人が多く、こちらも作ってもらうだけで精一杯でした。材料も見本にあるものを準備しておけばすみました。でも、作品を作ることに慣れて来ると、自分の発想でいろいろな工夫をする人が増えて来ます。 材料もいろいろなものを準備しておけばこちらの予想外の使い方をしてくれます。上の3点をクリアすれば、結構面白い動きをしてくれるたつの型紙、どんな楽しい作品が出てくるのか、12月が楽しみです。とりあえず、豪華な台紙で私の2024年バージョンを作ってみました。

 千代紙や包装紙を使って雲を作り、円形シールを半分、または4分の1の扇形に切って、背中に貼りつけていきました。たつの体の色とシールの色の組み合わせ方でいろいろなたつができそうです。独楽や羽根がふわふわと浮かぶ空の上、楽しく遊んでいます。独楽は「おりがみのパーツ」を使って立体的に作っています。(→材料のアイディアと作品例・おりがみのパーツ

 

 紙をくしゃくしゃにして貼り付けるという工程が楽しかったので、せっかく試したものは使ってみました。今年の台紙はたつの色が映えるよう明るめの色、でも、ふちは金色を散らしたこげ茶色にしたので、額縁っぽくなっています。それを無視して、思いっきりはみ出して大きく作ることにしました。もくもくと広がる雲をつき破って昇っていくたつ。遠くには初日の出。

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