何百年も同じ場所に立ち続け、多くの子ども達を見守って来た巨木を描きたいとイメージは固まりました。1歳の孫は格好のモデルです。きれいな色、優しい色で描きたいと思うのですが、色を使いこなせない私は習作を重ねます。(→巨木と子どもの風景)
描きたい構図は決まったので、まずは透明水彩で描いてみて全体の色の感じを決めたいと思います。「色がにごらないよう、できるだけ明るく・・」を目指しますが、相手は巨木です。がっちり形をつかみたいと思って、色を取ったり重ねたりしているうちに濁ってきました。それなのに明るめに描いた葉の緑はやたら鮮やかです。葉の色が目立ち過ぎるので、地面はピンクや紫などをはっきりした色で置いてみました。全くまとまりのない絵になったような気もします。
でも、とにかくチャレンジ、描いてみないと描けるようにはなりません。かわいい雰囲気にはなったので「まあ、いいか!」です。大きさはF6号、ちょうど公民館の文化祭があるので飾ってもらうことにしました。題名は「トモダチ」です。

公民館ロビー 他の人達の力作と並んで・・。


アクリルガッシュで、この微妙な色が出せるかどうかわかりません。いきなり50号を描いて手こずるのは嫌なので、8号で子どもの周辺だけ描いてみることにしました。この少し前に県展を見に行きましたが、濁らずにきれいな色で描かれた透明水彩の作品には、すぐに目が行きます。アクリルガッシュでいくら頑張ったところで、その発色は期待できないので、アクリル絵の具で描ける色調を考えないといけません
頭の中だけで考えていてもまとまらないので、思いついた色を塗ってみては全然合わなくて塗り直し。それを繰り返しても汚くならないのがアクリルガッシュの利点です。今までは白と黒を大量に使い、ほんの少しの緑や茶で色味をつけていたのですが、今回は黒はほとんど使わずに描きました。使う色も絞れて来たので、50号の制作に入ることにします。すでに11月も半ば、早くスタートしないと来年の県展には間に合いません。



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