3月の末から描いていた妙楽寺の参道がやっと描き終わりました。石仏が並ぶ雰囲気と枝を大きく張り出した木の組み合わせがとても気に入っています。私は明治初期の浅井忠という画家が大好きで、特に地面の日の当たる感じや影の感じに憧れているのですが、あんな風にさらっとは描けません。それでも今回は、木の根元の斜面と石仏をおろそかにせずに頑張れたので、まあまあ合格点はあげたい地面になりました。
本当はもう少し早めに描き終えるはずだったのですが、この5月は雨が続き、暗くて制作が進みませんでした。私が絵を描いているリビングは晴れている日の午前中だけは光が良く入り、細かい作業もどんどん進みます。でも、曇りや雨で暗い日は、色も自信が持てません。特に今回のように逆光になっている木の暗い部分なんて描けたものではありません。絵の具は乾けば多少色が変わりますし、すでに着いている色とその上に置こうとしている色のどちらが暗いか、真面目に分からないんです。とにかく、梅雨入り前に完成できて良かったです。
梅雨入りから夏の暑い間、私はアクリルガッシュの絵の具箱はお休みにしています。アクリルガッシュの特徴としてパレットに残った色は固まってしまい、もう使えません。私の絵は画面全体が似たような色で微妙に混色具合を計算しています。情けない話ですが、色が見やすい晴れの日を待っているうちに、どこをどんな混色で描いたか忘れてしまうんです。おまけに暑くなるとクーラーも使いたくなり、絵の具の乾きは更に早くなります。そこを工夫して頑張ることもないと思うので、水彩画と工作のアイディア中心の3ヶ月に入ります。
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