簡単パズル

材料のアイデア

 もう30年以上も前に出版された本ですが、「ゲーム・パズルをつくろう」(藤沢英昭著/小峰書店)を参考にしています。美術の授業でも、短時間でできる題材としていろいろ試してみました。ゲームやパズルは作品として作って終わりではありません。実際に使って遊ぶのが楽しいので、それを使う人のことを考えていろいろなアイディアが出て来ます。本の中では正三角形と正六角形で紹介されていたものですが、私は正方形で作っています。材料(台紙)を無駄なく使える、切り分けるのが簡単という理由ですが、「並べてつなげていける形、回転して向きを変えても同じ形」は、これしかありません。

作り方

①台紙に正方形の並んだ形を印刷しておきます。(3×3または3×4) 紙の大きさよりも少し小さめに印刷します。

 

②どのようなパズルを作るかによって、印刷面は表になったり裏になったりします。目的に合わせた面に、紙を貼ったりペンや色鉛筆で描き込んだりして絵を作っていきます。

③手張りのラミネートフィルムを作った絵の上に貼ります。

④線で切り分けて、正方形にします。切り分けると裏のフィルムには粘着力がないので取れてしまいますが、そこは気にしません。表の絵が厚めのフィルムでしっかり保護されているので大丈夫です。ラミネーターを通す方法だと全体の粘着力は弱いため、切り分けて使っているうちにはがれてきます。 

パズルの難易度

①絵を中央に集めます。絵のないところが端だとわかるので、小さな子でもできます。大きな形も入っていた方が組み合わせやすくなります。

☆正方形の印刷面を裏にして、何も描かれていない面に絵を作っていきます。紙の大きさよりもパズルの大きさを少し小さめにしてあるので端が切れる場合もありますが、ほぼ、絵のとおりに入ります。紙をたくさん貼ってしまっても、切り分ける線は裏側に描いてあるので大丈夫です。

 

②端まで絵を入れてしまうと難しくなります。すべて同じ形(正方形)ですから、形による端の判断はもともとできません。

③同じような大きさ、形が全体に散っていると更に難しくなります。

④遊ぶ人を更に困らせるために、いろいろな作戦を考えます。台紙は印刷面を表にして絵を貼っていきます。たくさん貼ってしまうと線が見えなくなるので、絵を増やすよりも絵の種類と配置を工夫していきます。2つの作戦を紹介します。

難易度アップ作戦

①作戦1 
 1つの絵を直線で2つに切り、全くちがう場所に貼ります。できるだけ、目立つ形や色だと、なお良いです。遊ぶ人は作戦に引っかかって、最初にここを組み合わせてしまうので、なかなか完成しません。どちらの方向にもつながる形だからできることです。

②作戦2 
 同じくらいの大きさ、形のものを同じような場所に貼っていきます。2つのピースにまたがるよう各辺に入れていくと、見た目はすっきりですが、かなり難しいパズルになります。

 

作品例

 どんなテーマでもできますが、貼っていく細かい絵をいくつも作るのが大変なので、パンチで抜いたりシールなども利用しました。紙を重ね貼りして厚くなってしまうと、ラミネートがうまく接着しないので、大きな絵を作る時は注意が必要です。色画用紙はできるだけ少なくし、折り紙や千代紙を使います。 

①バレンタイン(チョコレートクッキーのおうち)
小さな子にチョコレートと一緒にプレゼント、そんなイメージで作ったので、かわいいことが最優先の簡単なパズルです。

 

②バレンタイン(チョコの贈り物)
少しだけ難しくなりました。

 

③お正月(はねつき)
羽子板の複雑な形に結構、惑わされます。手がかりになるように緑の羽根を入れました。

④秋のパズル
ピースの角には形が絵が入らないように配置し、ひっかけも作ってあるので、かなり難しいパズルです。大人が組み立てても10分くらいは遊べます。

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