チャレンジあるのみ その14

チャレンジあるのみ

 透明水彩のぼかしやにじみを利用して、さらっとしたきれいな色の絵にまとめてみたいと練習は続きます。(→チャレンジあるのみ その13)こんなタイプの絵を描けるセンスは自分にはないとわかっているので、水の扱い方が少しでも進歩し、写実から離れて画面を構成することに慣れて来れば良しとします。

 ここまでA4サイズの小さい画面に描いて来ましたが、少しだけ大きめのB4にしました。風のイメージでうっすらとピンクをにじませた後、何年も前にプレゼントされたのに全く使っていなかった14号の丸筆で一気に木の形を描いてみました。背景としてはまあまあです。高い梢を見上げる何か・・。前回はそれがうまく描けずに放り出した経緯もあるので、幹の下の方は、秋の葉っぱやどんぐり、ちょっと大きめのまつぼっくりを賑やかに描きます。
 でも、画面中央あたりに何かが足りません。葉っぱ1枚ではつまらないし、どうせならその上に「こびと」でも乗せたいです。風の又三郎や妖精でも描けたら良いのですが、そんな主役を葉っぱ以上のクォリティーで描ける画力がありません 。2枚続けて保留です。

 

 とにかく、生き物(動物)が描けないと、絵の中にストーリーがありません。ネコの形なら特徴をとらえてすばやく描けそうな気がしたので、練習してみました。いろんなポーズで描けたら良いのですが、手足が複雑に伸びると描くのに時間がかかってしまい、次の色をたらし込む前に乾いてきてしまいます。丸まった背中を見せて座っているポーズが今のところ限界です。

 

 またまた、小さい画面(A4)に戻り、ネコを中心に葉っぱやどんぐりを散らしてみました。ネコが中央にいれば何とかまとまります。

 

 大きめの葉を手前に入れて、ネコを少し遠くに見せようと思って大失敗。ネコにかぶせて葉っぱを描くつもりでしたが、ネコに遠慮して葉っぱがゆがみ、とても窮屈に見えます。
 下描きをせずに、すべて絵の具の直描きで描いているので、思い通りの形に入らないことも多いです。バランスを取るために描き加えたりして来たのですが、今回はもう修正不可能、ここで投げ出します。   

 

 テーマと構図をしっかり考えてから、更に大きめのF6号で描いてみました。秋が満開というイメージです。「描き上げたら公民館に飾る。」と宣言し、また投げ出さないよう自分にプレッシャーをかけました。
 練習で描いてきた秋のいろいろなものをゴチャゴチャと入れたかったので、木は小さめにしました。でも、背景の一部としてしっかり描きたかったので、空全体に流した色を水でぬらした筆で取っていきます。(リフトアウト技法)この方が、落ち着いて描けるので私には向いていました。主役は飛び交う赤とんぼを見上げるネコです。その周りに色づいた葉や木の実を配置していきました。でも、考えれば考えるほど無難なまとめ方になってしまい、自分が情けないです。ほぼ同系色になってしまいました。


 

 ひとつひとつのものを画面にどう入れるか、頭を使って考えているのは確かなので、少しでも進歩があれば良いと自分を慰め、もう1枚、描いてみることにしました。違う色を使いたかったので銀杏並木に犬を入れてみました。小さい形なら細めの筆でこちょこちょ描けるんじゃないかと描いてみましたが、子犬にみえるでしょうか?葉の色や大きさにもできるだけ変化をつけて大胆に行こうと思いながら、大きい形をはっきりと入れる勇気はありません。
 結局、作品らしい作品にはならないのですが、いつもと違う作業を進める中で筆づかいだけは上達してきた感じがします。それでも、描いてしまってから「ここじゃなかった。この形はおかしい。」と後悔の連続です。

 

 今回は「いわさきちひろの画集」を見るところから始まり、直描きのさらっとした表現に憧れて真似てみたくなったので、鉛筆等での下描きは最後までやりたくありませんでした。別紙にアイディアスケッチは描いてあるものの、画面の中への直描きはなかなか思い通りにはいきません。まだまだ、練習は足りないのでしょう。
 しかし、もう8月も半ば、そろそろ、県展等の作品制作に取りかからなければいけないので、とりあえずは打ち切りです。それでも、今回身についたことは少しでも使えるように、作品の構想は練っていこうと思います。

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