雨が続いて暗い上に蒸し暑い、梅雨が明ければ猛暑日の到来、「夏の間は大きな作品の制作も外でのスケッチもしない、できない。」と決めている私は、駆け込みで作品の制作や戸外でのスケッチも終了しました。この時期はいろいろな情報や知識をインプット、あれこれ考えながらのお試しをする期間です。先週、今週は美術館にでかけました。
○ホキ美術館
2010年11月に開館した写実絵画専門の美術館です。家からも遠くない場所で、わくわくしながら開館を待ち、2010年の暮れに1回目、その後も、県外から親戚や知人が来るたびに「すごい名所ができたよ。」と案内し、自分ひとりでも再訪し、7回以上は行っているはずです。本当に高いレベルの写実絵画であり、風景画も多いので、どう描いているのか参考にしたくてじっくりと見る作品もあります。少し間があいて7年ぶりくらいになるのですが、今回行ってみようと思ったのは、その中に大木を描いた作品があったのを思い出したからです。宝善寺の椎の木を思いっきり大きく描きたいと思っているので、茂っている葉の描き方とか幹のゴツゴツ感とかはごまかしがきかないと思い、もう一度見たくなりました。
美術館は建物自体が建築として素晴らしいデザインになっている所が多いのですが、この美術館も建物そのものがコレクションという考え方です。中は写真撮影禁止なので、外側だけ紹介すると・・
柵として立っている鉄棒
先端30mが宙に浮くギャラリー1
覚えていた作品も変わらず展示してありましたが、更に同じ作家の新しい作品を2点ほどみつけました。ひとつは「大きな大きな古木」を描いたもの、頭の中に何となくあったイメージを目の前に最高の形で見ることができました。作品は油彩だし、私の描写力は全然足りないのですが、何が必要かはわかったので、それを少しでも自分の作品に取り入れる方法を考えていきます。
○千葉県立美術館
団体展の案内をいただいたので見に行きました。ついでにとなりの展示室の団体の作品も見て来ました。自分の頭の中だけで考えているより、他の人の作品から「これ!」と感じるものを探す方が手っ取り早いです。今、困っているのは、風景以外のものを描いた時の背景の処理なので、背景にどんな色を使っているか、どんなタッチで描いているかに目がいきます。水彩画の小品ですが、「この感じで描いてみよう。」と思う描き方をみつけたので、試してみたいと思います。あまり細かいことにこだわらず、中心にあるものがきれいに見えるように色を置いているという感じでした。
7月13日から始まる「開館50周年記念特別展 海風」は準備中です。「10000個の糸玉で美術館に満天の星空をつくろう」の展示が進んでいました。まだ、星としてつるされている糸玉の数は少ないのですが、大きな空間の中に浮かんでいるのを見るとわくわくします。夏の間に来る機会はあるので完成した星空を見るのが楽しみです。
○千葉市美術館
こちらも、グループ展の案内をいただいたので見に行きました。大半が油彩で80号、100号の作品もあります。やはり、背景の処理に目がいってしまうのですが、油彩は下の色の効果を活かして複雑な色味が出ています。アクリル絵の具では、この透明感、質感は出せないでしょう。(技術があれば出せるのか)私の制作環境と今ある技術、できる範囲で少しでも近づくよう工夫していきたいと思います。
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