この夏の課題と決めたので、花を描く練習は継続しています。ヒマワリに多少の進歩(?)がみられたので、暑い中でも頑張って咲いている花を探しました。サルスベリやキョウチクトウのピンクがやたら目につきますが、ガーベラのピンクに苦戦した後なので、描きたいと思えません。道ばたに黄色のオシロイバナをみつけました。ヒマワリが描きやすかったので、「黄色」なら描けそうな気がしました。さらにムクゲをみつけました。少し風がある日で、葉や花びらがゆれていました。ムクゲの花は1日でしぼんでしまうそうですが、風にゆれている花びらが暑い中でもとてもきれいに見えて、ピンクであるにもかかわらず「描きたい。」と思いました。
オシロイバナ
いくつも出ている蕾や葉の動きが面白いので、どうしてもこだわってしまいます。背景の草むらの処理にも迷ってしまいました。
ムクゲ
風で葉っぱも花びらもゆれているし、重なり合っているし、正確に下描きもできません。でも、葉っぱの間からチラチラと光が見えるのもきれいだったので、それも描きたいと思いました。そこで背景に明るめの緑を雑に塗り、乾かないうちに暗い緑をたらし込んでみました。葉っぱの下描きは、何枚も描いていないので無視、花にはみ出さないようにだけ、気をつけました。白い塗り残しがチラチラの光です。花だけは丁寧に描いたら、しっかり主役になっています。下描きしてあった数枚の葉っぱについている色を水でこすって取ったら、とても良い感じに浮き上がって来ました。影になるところに暗い緑を重ねて、花も葉もきれいに見えるようになったので、もうこれで完成!2時間半で描けたのに、これは会心の作。形や色にこだわらなかったのが良かったのでしょうか。
描きたいものを描く
自分でも「どうしようもない。」と思う花の作品を見せた時に、とってもナイスな感想を言ってもらったことがあります。「この花を好きじゃないでしょ。」まさに図星、描けるようになりたいから描いているけれども、「きれい。描きたい!」と思ったわけではないのです。お花に対する愛が足りないから、形や色ばかり追ってしまうんだろうと反省しました。今回、ムクゲが偶然うまくいったのは、ひらひらとゆれている花びらや葉っぱと間から見えるチラチラの光の感じがとてもきれいで、「この感じ、描きたい!」と思ったからでしょう。形や色を再現する技術よりも「描きたいと思う気持ち」は大事だと思いました。
この夏の課題を達成したとはとても言えませんが、そろそろ夏も終わりに近づきます。「描きたい!」と思っている椎の木の習作に戻ります。
水彩紙の試し
花の練習は、コットマンの粗目と細目の練習も兼ねていました。まだ、14枚しか描いていないので、私個人の素人的な感想です。ぼこぼこの粗目は普段使っているホワイトワトソン(中目)と比べて大きな違和感はありませんでした。下描きの細かい部分が描きにくいと思ったくらいで、色もはっきり出るし、きれいにぼかすこともできました。
てこずったのは細目です。すべすべなので下描きは描きやすいのですが、絵の具を置いた時のしみ込みが早すぎます。凹みにたまる水分がないので、あっという間に表面から水は消えてしまい、でも紙の中でゆっくり広がっているらしく、予想外のにじみが出て来ます。そのうすく広がったにじみがとてもきれいだったので何とか使いこなそうと思いましたが、今のところは手に負えません。下は細目で描いてみたオシロイバナです。
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