先日、県展の搬入に行って来ました。その日の最高気温は33度でした。まだ数回しか出品経験のない私ですが、太陽ギラギラの中で大きな50号を運んでいくのは初めてです。思えば昨年の9月も暑さが収まらず、スケッチに行きたくてイライラしていた記憶があります。それでも多少は涼しくなった11日には40分の戸外スケッチを敢行しているので(→スケッチに行きました 2)、今年は本当に異常な気がします。真面目に地球の未来が心配です。
それでも無事に搬入も済みました。昨年の6月に描き終えたものですが、やっと展示の順番が来ました。(→巨木作品・時を想う)自転車操業で雑な仕事をしないためには、今後もこれくらいの余裕が必要なのだと思います。とは言え、来年も出品するなら次の作品を進めなければなりません。暑くなる前にスケッチや写真資料を集めた宝善寺の椎の木を描き始めることにしました。
これは現在のキャンバスです。6月の終わり、スケッチを元に小さな下絵を完成させ、それを拡大して50号に転写しました。これから描きこんでいくので、形に大きな狂いがなければOKです。下塗りのレモンイエローと木の形をつかむ色を少しだけ置いてみましたが、暑さに負けて冷房を入れたくなったので、ここで中断して夏を越しました。
木の背景に鐘楼があります。こちらはスケッチがありませんが、木の背景に写っている写真を見て別紙に下描きを描き始めました。これは、冷房が入った部屋でもできるので7月に入って2日ほど写真と格闘しましたが、複雑な形はわからないところだらけです。茂った葉で隠れている部分も多いし、暗かったり遠かったりでぼやけているところもあります。やはり、実物を見ないと描けません。途中で中断しました。
再開するために、まず必要なのは鐘楼のスケッチです。背景は先に仕上げてから木をぐいぐい描きたいので、鐘楼の形のわからない部分を確認に行きたいのですが、記録的猛暑は続きます。それでも、朝のうちなら我慢もできるだろうとでかけて行きました。(9月19日)
実際の鐘楼はひとつひとつの木や石に細かい技巧が施されています。どんな形なのか、ぼやけた写真ではわからなかったのは当たり前です。背景だから、結局はぼやけた感じに描くと思うのですが、形や作りがわかっているのといないのでは、描く気持ちが全然違います。あれこれ確認しているうちに、いつもは誰もみかけない境内に続々と人が訪れます。そう言えば、もうすでにお彼岸でした。でも、この日の最高気温は32度です。
スケッチに時間がかかりそうなところは、写真を撮って戻って来ました。暑さも今週までと予報では言っているので、鐘楼の下描きを完成させて、来週からは描き始めたいと思います。
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