この数ヶ月は時間に追われるような気持ちで、絵を描いてしまいました。以前にも、高齢の親達の通院や様々な用事、更に自分自身の仕事も忙しくなり、県展の出品などもやめていた時期がありましたが、その第二波が襲って来そうです。「無駄な時間は減らしたい。」と思うと、気晴らしでふらっとでかけることもなくなりました。うまく時間を作って、「自転車操業にならないように作品も描きためておきたい」「工作材料の整理整頓、作り置きもしておこう。」そんな気持ちでいっぱいです。
効率良く動こうと思い、用事を抱き合わせてみました。個展を見に行った帰り道に美容院に寄るとか、工作作りの後に近くだから歯医者に行くとか・・。個展の案内をいただいたり、工作作りの日時がはっきりすれば予定は立つので、美容院や歯医者は早めに予約を入れられます。無駄のない動線で組み合わせれば、確かに家から出かけて行くよりは1~2時間はお得になるのですが、次の予定が入っていることで気持ちがせわしない。時間を気にしながら、話をしている自分に疑問符がつきます。
絵の描き方についても、効率化を考えました。これまで描いていた50号も夏前にスケッチした時には葉が元気よく茂っていたので、幹の隠れた部分の形はどうしてもわかりませんでした。12月に入ってもう一度見に行くと予想してつないでいたものとは全くちがう形だったので描き直し、2日は無駄になりました。そんな無駄を防ぐためにと主人の放ったひと言は、「スケッチは葉っぱが少ない冬に行けば良いじゃないか。」もちろん、「それはない!」と思いました。葉が茂って迫力のある大木だから描きたいと思うのです。中途半端に葉が落ちた冬の椎の木は寂しいだけです。でも、背に腹は代えられません。とにかく、県展用の50号の完成と同時に次の市展用の20号を描き始めることが優先事項、1月末からモデル探しを始めました。
たくさんの椎の木が並んでいるのに、まだ1枚しか描いていない本泉寺(→大きな木・何を描くかが難しい)、今の季節はどうなっているのか見に行ってみました。時間は夏に通っていた時と同じ昼過ぎにしましたが、最悪です。真っ暗です。参道の反対側に立ち並ぶ木々に太陽の光が遮られてただ薄暗いだけ、冬の太陽はこんなに低くて弱いのかとがっかりしました。でも、葉が少ないのは確かで、今なら幹の形もしっかりつかめそうです。東側が多少開けているので、次は太陽が昇った9時頃に行ってみました。これは、正解でした。葉の間から落ちてくる木もれ日ではなく横から照らされる感じ、今までとは全く違う木の表情です。夏には隠れていた幹の形もわかりましたが、数年に1度の寒波の中、手がうまく動きません。(私は手袋をする習慣がありません。)よれよれの線と文字で何とか必要な情報は集めて来ました。夏に撮った写真と今回のスケッチを組み合わせて、自分のイメージでまとめていこうかと思います。
以前はドライブがてら、少し遠くまでモデルさん探しにでかけましたが、だんだんそれも難しくなると思います。近場で資料が集めやすい木を、見たそのままではなく、違った感じで仕上げていく力をつけたいと思います。自分の生活状況に合わせて、無理なく無駄なく、やれることをやっていきます。
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